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#外傷歯学会認定医

202303/14

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治療・予防歯科

こんにちは、水野歯科クリニックです。 スポーツ用マウスガードはご存じですか? いま格闘技以外にも様々なスポーツで外傷防止用にマウスガードが推奨されています。 ダルや近藤ばかりか高校球児も今どき愛用「マウスガード」の効能 ラグビーに欠かせないスポーツマウスピースとは?「クボタスピアーズ」(船橋市)U-15選手に密着 なぜバスケットボールにマウスガードが必要なのか? なぜマウスガードが必要かというと 一般的に顎顔面領域の外傷のなかでスポーツに起因するものの割合は約10%~20%程度とされていますが、近年のスポーツ競技の多様化と競技レベルの高度化により増加傾向にあります。 特に10-20代の男性に多く上の前歯が圧倒的に受傷するケースが多いです。 マウスガードの目的・効果の主なものとしては ①直接外力(野球のボール、他の選手の肘などが当たることなど)により起こる選手自身の舌、歯、顎骨などの外傷の予防・範囲、症状の軽減 ②対戦相手や味方選手の歯との衝突(サッカーのヘッディングやバスケットボールのシュートなどのジャンプ後の着地時などに多く見られ、歯が凶器となってしまうケース)による頭部、顔面、目などに対する外傷の予防・軽減 ③スポーツ中の強い噛みしめ(スポーツクレンチング)による歯の咬耗(すり減り)、歯の破折などの予防・軽減 ④下顎への外力に対する顎関節の保護 ⑤脳震盪に対する効果。特に、頭部に対する直接的な外力により起こるものではなく、顎先や胴体への衝撃(間接的な外力)によって生じる頭部の回転加速度によって起こる脳震盪に対する効果。噛みしめることによって頸部の筋の活動性も上がるためこのような効果が期待されます ⑥経済的な効果。外傷を受けた歯は、当然ではあるが何らかの治療が必要になります。 この初期の費用もさることながら、生涯にわたる治療が必要になることも少なくないため、マウスガードの使用による外傷の予防・軽減が必要です。 マウスガードを使用する目的と効果 スポーツ量販店などで売っているものから最近ではネット販売しているものまでたくさんの種類がありますが、歯科医院で作成するマウスガードとは何が違うのでしょうか? 市販で売っているものは歯の型どりをせず、自身で歯に合わせるだけなので装着感が悪かったりや衝撃吸収の効果が少ないことが多いです。 歯科医院で製作するマウスガードはきちんと歯型を取り、それに合わせて専用のシートを密着させるので装着感も良いですししっかりと歯を守ることができます。 また、競技によっては前歯部分だけを分厚くしたり奥歯の部分を動かさないようにするなど種々の調整が可能です。 もちろん競技によっては決められた色しか使えないケースもありますが、シートの色を選ぶこともできます。 日本スポーツ歯科医学会  スポーツ競技別マウスガードの取り決めより一部改変 スポーツによる事故は低年齢化もしており、中学生や小学生でもマウスガードを推奨してしているスポーツ団体もあります。 金額は一つ税込み5500円(団体の場合は割引いたしますのでご相談ください) 使用頻度や時間にもよりますが、大体1年で交換することをお勧めしています。 好きなスポーツで事故が起きてしまうと悲しいです。 事故が起きる前に予防をしましょう! 北名古屋市西之保犬井190 水野歯科クリニック 院長 水野敦之

202302/11

スポーツ用マウスガード(マウスピース)
治療・予防歯科

歯周病で抜けた歯は戻すことができませんが スポーツや転倒など偶発的な事故による欠けたり抜けた歯は元に戻せることが多いことは皆さんご存じですか? 中学生や高校生で部活動中に自分の歯が相手の頭にぶつかって抜けたり 道具や器具がぶつかって欠けたり 大人の方でも何かの拍子につまづいて歯に損傷を受ける方はかなりいます。 昔は抜けた歯はそのまま捨てられたり、欠けた歯も欠けた部分を使わずプラスチックで修復することが多く見受けられました。 しかし、抜けた歯は適切に処置をすれば元に戻すことができますし 欠けた歯もプラスチックによる修復よりも色や歯の形の変化が少なく修復することが可能です。 その適切な方法が 牛乳に抜けた歯を漬けて歯医者に行く! ということです。 なぜ水道水ではだめかというと牛乳がお口の中の環境に近い浸透圧だからです。 水道水の浸透圧はほぼゼロに近いことから、口腔内の浸透圧より低くなっています。 水分は浸透圧が低い方から高い方へと移動するため、水道水に浸ける、歯根面に存在している歯根膜細胞が膨張することとなります。 その結果、歯根膜細胞が死んでしまい、脱臼した歯を元に戻すことが困難となるのです。 歯根膜細胞が歯の再植の鍵を握る 抜けた歯を元の位置に戻せるかどうかは、歯根膜細胞の状態に左右されます。 歯が脱臼した際に、歯ブラシなどでゴシゴシ洗ったり、水道水に浸けたりすると歯根膜細胞が死んでしまいます。 ですから、外傷などによって抜けた時には、歯根膜細胞をいかにして生かすかを最優先に考える必要があります。 なので体液と浸透圧がほぼ同じ牛乳は保存液として最適といえるのです。 もちろん歯牙保存液がある場合はそれ使ってもかまいませんが、 歯牙保存液よりも牛乳のほうが長く細胞が生存していた というデータもあるので、コンビニエンスストアが多数あるこの日本においては手軽に手に入る牛乳に漬けることこともお勧めします。 各種歯牙保存液が培養線維芽細胞に及ぼす影響 牛乳も保存液も手元にない場合は、お口の中に抜けた歯を入れておいて、できるだけ早く歯医者さんを受診してください。 ただ、歯科医師でも抜けた歯をすぐに戻せることを知らない方がおられますので 県外で事故に合われた方は受診する前に歯科医院に抜けた歯を戻したことがあるかをお尋ねしたほうが良いかもしれません。 ちなみに、抜けた歯を水道水に漬けておくと2時間で33.2%の細胞生存率になるそうですが 先ほどの研究結果によると牛乳であれば48時間でも高い細胞生存率を保っていたそうですので もし県外で事故に合われた方でも当院にお越しいただければ最善の手を尽くさせていただきます。 また歯の一部分が欠けた場合 プラスチックで修復するよりも欠けた歯を接着するほうが周りの歯との色の変化が少なくなりますし自然な形で歯を修復することができます。 もちろんこの場合でも乾燥してしまうと歯が白っぽくなってしまいますので牛乳に漬けて乾燥しないようにしていただいたほうがよいです。 どうしてもプラスチックで修復で修復すると経年変化で黄色や茶色になりがちですが自分の歯ならばその変化は周りにより近くなります。 まとめ このように、何らかのアクシデントで脱臼した歯は、元に戻せる可能性がありますので、牛乳や保存液に浸けるようにしましょう。 何より大切なのは、1分でも早く歯医者さんに診てもらうことです。 天然歯は一度失うともう二度と元に戻らない組織なので、可能な限り保存に努めることが大切です。 水野歯科クリニック 院長 水野敦之

202301/10

抜けたり欠けた歯は戻せることが多いです。
治療・予防歯科

おはようございます。 水野歯科クリニックです。 今日は患者様からのお問い合わせの多い自家歯牙移植についてお話ししたいと思います。 歯が虫歯や歯周病・破折などによって歯を抜かないといけないと診断された場合、どのようにそれを治療すると思いますか? よく言われるものが 入れ歯(義歯) ブリッジ インプラント この三つを治療法として歯科医師から提示されることが多いと思います。 しかしもう一つやり方があります。 それは自家歯牙移植です。 いままで抜いていなかった親知らずを使って歯を補うやり方です。 もちろん親知らずがあることが前提ですが、他にも虫歯になっていないことや歯周病に感染していないことなどいくつか条件があるので一概にすべての症例で適応可能ではありませんが、可能なケースは多いです。 こちらの患者さんは左下の歯の頭が取れてしまい、おまけに歯の根も割れてしまっていました。 他の歯科医院では抜いてそのままにする。もしくはインプラントかブリッジか。というお話だったそうですが、当院でCTなどの検査を行ったところ移植ができると診断したので移植術を行いました。 元々の親知らずがかなり長かったので少し短くしたりといろいろと修正することはありましたが基本的には親知らずさえ割らずに抜ければ入れることが可能です。 こちらの患者様は以前に他の歯科医院で歯を抜いてからその部分をどうしようかと迷っておられて当院に相談に来られた方です。 この方もCT等で検査を行い移植可能と診断をしたので同じ右側の親知らずを抜いてそのまますぐに移植をしました。 この方は術前検査をしっかり行い、親しらずもすぐに抜けたので手術時間は20分ほどで終えることができました。 移植術自体は昔からある治療で保険診療でできるケースもありますがあまり浸透していません。 理由は成功率が悪いことと時間がかかることが要因と考えています。 しかし、当院ではCTだけでなく3Dプリンターやデジタル機器を活用することにより、安全で簡便な移植術を行っております。 術前にしっかりと診査診断を行い移植することができれば、ブリッジのように健康な隣の歯を削らず、インプラントのように金属のねじを入れることなくご自身の臓器を使って噛むことができます。 保険診療が適応される場合もありますので、興味のある方は一度当院までご相談いただけると幸いです。

202209/14

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勉強会

こんにちは。先日は東京に日本外傷歯学会認定医講習会に行ってきました。 歯が外傷を受けることは日常で多々あります。 転んだり、物に当たったり、スポーツ中の不慮の事故など。 当院では外傷歯の治療の場合、全身や脳に影響がない顎などに骨折がないなど入院を伴わない患者様であれば、なるべく早く診療させていただきます。 もし歯が折れたり欠けた際は、取れた歯を牛乳に漬けてお持ちいただけるとそのまま元に戻すことができる可能性が高くなります。 来院前に一度お電話をいただけると助かります。